糖とPUFAの関係

「糖とPUFAの関係」代謝とホルモンを語るうえで一番誤解されやすくて重要なポイントらしい。 実はここ、現代栄養学とRay Peat的伝統栄養では真逆の視点。 「どうしてPUFAが悪者扱いされて、糖が“味方”になるのか」整理したいと思う。


糖の基本的な役割 

最優先で使われるエネルギー源(=薪) 特に脳・神経・赤血球は、糖がなければ働かない 

 糖が潤っていると、「代謝はスムーズに」「ストレスホルモンは抑えられる」


PUFA

 PUFA=多価不飽和脂肪酸 (リノール酸、α-リノレン酸、EPA、DHAなど) サラダ油、マーガリン、魚油、ナッツ類などに多い 酸化しやすく、体内で過酸化脂質を作りやすい 

※これが「ミトコンドリアを壊す火種」となる…というのがRay Peatの立場


🔥糖 vs PUFA:ミトコンドリアでの扱われ方

【エネルギー化(ATP化】

糖......速くて効率的、乳酸少ない

PUFA......酸化しやすく、酵素も多く必要

【酸素消費】

糖......少ない

PUFA......多い(酸化ストレス↑)

【ビタミン消費】

糖...... 少ない(代謝効率◎)

PUFA......B群やマグネシウムを大量消耗

【副産物】

糖...... ほぼ二酸化炭素と水

 PUFA......過酸化脂質・炎症性代謝物が出やすい

【甲状腺との相性】

糖...... 活性T3↑(代謝↑)

 PUFA......T3↓(代謝↓)


Ray Peatの立場(なぜ糖を優先するのか)

PUFA(リノール酸・EPA・DHA)は、エネルギー源として「燃やしにくく、酸化しやすく、体を傷つけやすい」だから、代謝が落ちる 一方、糖(グルコースやフルクトース)は「ミトコンドリアで優しく燃えて、ATPも効率的に作れる」とのこと。


🔁糖が足りないと何が起きる?

<糖が切れる>

→ コルチゾール↑(筋肉分解) エネルギー不足で

→ PUFAの動員↑(脂肪から放出) PUFAが血中に増えると 

→ 炎症・ミトコンドリア機能低下 

→ 代謝が止まる 

→ 疲労・冷え・ホルモン異常 


 つまり......糖がないと、PUFAを“燃やすしかなくなる”体になる → その結果、体に火がつく🔥
Peat的には「糖(単糖)でグリコーゲンを満たして、PUFAの出番をなくそう」 

 <糖がしっかりあると >

→ コルチゾールが出ない 

→ 脂肪分解も起きない

→ PUFAが動かない 

→ ミトコンドリア安全


だから、「糖がPUFAを守る」わけじゃない 

❌ 糖がPUFAを“良い方向に変える”んじゃなくて

 ✅ 糖がPUFAを燃やさなくていい状態を作る



糖とPUFAの関係 

糖が足りる...... PUFAの出番がなくなる → 代謝が安定 

糖が不足...... PUFAが燃やされる → 過酸化脂質↑ → ミトコンドリア傷つく → 代謝が落ちる


どんな糖でもいいの?

Ray Peat理論や伝統栄養学でも、糖は「種類」も「一緒に摂るもの」も、摂り方次第で薬にも毒にもなるって考え


糖の種類別:OK・NG目安(Ray Peat的視点)

◎果物の糖(グルコース+フルクトース)......ミネラル・抗酸化物質も含み、肝臓にも優しい。Peat推奨No.1(特に柑橘)

◎蜂蜜(生は特に)......抗菌・抗酸化作用あり、糖のバランスも良い。昔ながらの天然甘味

◎甘酒(米麹)......発酵で分解済みのグルコース、腸に優しい、吸収も緩やか

△砂糖(スクロース)......少量+塩やタンパク質と一緒ならOK。単体だと血糖スパイク&依存性あり

×異性化糖(HFCS)......果糖の割合が異常に高く、加工過程でミネラルもゼロ。肝臓に負担+脂肪肝リスク

×人工甘味料(アスパルテーム、スクラロースなど)......インスリン反応だけ起こして代謝混乱。Ray Peatは一切推奨しない


大事なのは「糖だけ」で摂らないこと

 Peat的に理想の糖摂取は: 🍊「糖(果糖+グルコース)+ 塩 + タンパク質 + 少量の飽和脂肪」 これがミトコンドリアにも副腎にも優しい「代謝が整う黄金比」。


理想の糖の摂り方(Ray Peat流)

🍊オレンジジュース+ひとつまみの塩...... グリコーゲン補給&副腎サポート(コルチゾール↓) 

🍯生蜂蜜を卵黄と一緒に...... 糖+タンパク質+脂質の完璧セット 

🍠カボチャやさつまいもを加熱&潰して...... ゆっくり吸収、消化もやさしい 

🍵甘酒を寝る前に少量...... 肝臓のグリコーゲン補給、夜間の低血糖予防 


糖が「悪さ」するのはこんなとき…

糖だけを摂る......(例:砂糖入りジュース) 血糖スパイク → インスリン↑ → 血糖急降下 → コルチゾール↑ 

空腹で砂糖だけ舐める...... 筋肉分解を促す → ストレスホルモン↑ PUFAと糖をセットで摂る(例:ドーナツ) 過酸化脂質+高血糖 → 炎症まっしぐら🔥


どんな糖でもいいわけじゃない

1.糖は 質とタイミング が命 

2.「加工度の高い糖・人工甘味料」はNG 

3.「天然の単糖(果糖+グルコース)を、塩・タンパクとセット」で摂ればOK

4. 糖は「体を燃やすガソリン」だけど、「混ぜるオイル(脂質)」次第で爆発も炎上もする💥


なぜ塩と一緒に取るの?

「糖+塩(ナトリウム)」の組み合わせはRay Peat理論でも超重要なキーポイント。 糖にだけ注目してると見落としがちだけど、塩は「代謝とホルモン」の裏方(黒子的な?)

糖+塩の組み合わせは、副腎・甲状腺・ミトコンドリアを守ってくれる黄金セットらしい。


🔹塩が果たす3つの大きな役割

✅① 副腎(ストレス)ホルモンの暴走を防ぐ 

ストレスを感じたり低血糖になると、副腎からコルチゾールが分泌される 塩(ナトリウム)が足りないと → 副腎がさらに頑張ってしまう 結果:慢性疲労・不眠・むくみ・イライラの悪循環に 


 糖+塩を摂ることで: → 血糖が安定し、副腎が落ち着く → コルチゾールが出にくくなる → 「糖がちゃんとエネルギーに変わる環境」が整う


 ✅② ナトリウムは「細胞のポンプ(Na⁺/K⁺ ATPase)」の材料

 糖を細胞内に取り込むために、細胞膜のNa⁺/K⁺ポンプが動く このポンプを動かすにはATPが必要だけど、「ナトリウムが足りないと、糖が細胞に届かない」 → 血糖が高いのにエネルギー不足…という“隠れエネルギー失調”に 


 塩を一緒に摂ることで → 糖がちゃんと細胞内に届く → ミトコンドリアでATPが作られる


 ✅③ 甲状腺ホルモンの働きをサポート 

T3ホルモンは代謝のアクセルだけど、「ナトリウム濃度が低い」と細胞がT3の合図を受け取りにくい つまり、塩が不足すると、甲状腺が元気でも代謝が回らないという悲劇に 


  糖+塩で → 甲状腺のメッセージがスムーズに届く → 細胞が「代謝モードON」


Ray Peat: 「ストレスを感じたら、オレンジジュースにピンチ(ひとつまみ)の塩」 → コルチゾールを下げて、エネルギーを守る → 副腎を疲れさせない → ミトコンドリアがしっかり働ける環境を整える 


 注意点:塩ならなんでもいいの? 精製塩(食卓塩)でもOKだけど、できれば 

 ✅ **ゲランド塩、岩塩、自然塩(ミネラル含む)**がベター 

 ❌「無塩生活」はPeat的にはむしろ危険(代謝低下・副腎疲労の原因) 


 ✅なぜ糖と一緒に塩を摂るの? 

 副腎を守る コルチゾール過剰を防ぐ 細胞に糖を届ける Na⁺/K⁺ポンプを助ける 甲状腺ホルモンの伝達を助ける T3が正しく働ける環境づくり  







Mia

私自身は、過度に寄らず「加工食品」や「精製しすぎたもの」を避けてバランスよく摂取していればいいかなと思っています。栄養学はその時代で変わったりするし、何かをどうにかしようとするほどドツボにはまるので。何事もすべての事象に正解も真実もなさそう、と最近は思っています。正解や真実を探す為のブログではなく自分の為のMEMOなので、まず点と点を探して線になれるように構築していきます。